人と比べる代わりに何をするか?童話王アンデルセンの一生に学ぶ
自分はあの人よりも才能がない。
自分はあの人よりも見た目が悪い。
自分はあの人よりも貧乏だ。
人の目が気になる”人目気にしいさん”は、周りの人と自分を「優劣」で比べてしまいがちです。
よく、「人と比べるのはよくない」と言います。
でも、比べない代わりに何をすればいいのか?
実はあまり語られることが少ないです。
何かをやめたいとき、代わりの行動指針がなければ変えることは難しい。
そこで今回は、人と比べる代わりに何をすればいいのかについて考えたいと思います。
大事なのは、「自分は周りの人にとってどんな役に立つ人間なのか」を考え、実行することだと感じます。
先日、「アンデルセン展」という展覧会に行ってきました。
アンデルセンは1800年代のデンマークの童話作家です。
『人魚姫』や『みにくいアヒルの子』、『裸の王様』、『マッチ売りの少女』など多くの素晴らしい作品を残しました。
どこかシニカルでもの悲しい作品が多いアンデルセン。
一体どんな人生を送ったのか?関心を持ちました。
アンデルセンの生まれは貧乏な靴職人の家。
幼い頃父から物語を聞かされながら育ち、一度は役者を目指しました。
しかし、周りから才能がないと言われ辞めざるを得なくなりました。
なんとか演劇に関わりたいと脚本を書き始めたのが物書きのスタート。
圧倒的な才能で作品を世に送り続け、最後には国葬を受けるほどデンマーク国民に愛された人でした。
アンデルセンの人生を考えるとき、その最終的な富や名声に目が行きがちです。
しかし、彼の幸せの源泉はそこではなく、「人を喜ばせる」ことにあったのではないかと思います。
アンデルセンは、まさに人を喜ばせる天才でした。
童話だけでなく、メルヘンチックな切り絵が得意だったということは意外に知られていません。
ハサミで紙を切りながら物語を語り聞かせ、終わるころにはバレリーナの切り絵が完成する。
そんな芸に、子どもだけでなく大人も夢中だったようです。
生涯独身だったため、近所の子どもを自分の子どものようにかわいがり話を聞かせたといいます。
「私は世界に生きている」
この言葉が、彼とその周りの人との温かいつながりを表しています。
彼は、「自分は周りの人にとってどんな役に立つ人間なのか」を熟知していたのだと思います。
「お話で人を喜ばせる」というのが、彼のユニークな存在意義だったんです。
自分はあの人よりも才能がない。
自分はあの人よりも見た目が悪い。
自分はあの人よりも貧乏だ。
人との優劣にばかり目を向けていては、きっと自分の価値に気付くことはできません。
アンデルセンも、はじめのうち長身で奥目な見た目を揶揄されていたようです。
でも最後には「ユーモアのある顔」として人を楽しませる材料の一つになりました。
このような発想の転換ができるのも、「自分は人のどんな役に立つ人間か」が分かっているからこそではないでしょうか。
人と比べるのではなく、自分の特徴としてとらえる。
そしてその与えられた特徴を活かして人の役に立てる道を探す。
心からの幸せは人の役に立てることから感じることができると、私は思います。
◇◆オープンハートクエスチョン◆◇
あなたの特徴を使うと、周りの人のどんな役に立てますか?
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