「私の起業アイデアは人に理解してもらえる?」”理解してもらおう”とするより重要な観点

人目気にしいさんは、「自分のアイデアは人に理解されるか?」ということを気にしがちです。なんとか周囲に理解してもらおうと一生懸命説明するなど悪戦苦闘。たしかに理解者は多い方がうれしいですが、できればもっと自然に伝わってほしいものです。
そこで今回は、あなたのアイデアが伝わる「あり方」について考えます。
コンテンツのある者だけが生き残れる時代
いま、世の中ではコンテンツの重要性が高まっています。コンテンツとは言い換えれば「内容」のことです。近年はブログやSNS等、個人が何かを発信するのに便利なサービスが充実しています。ネットにさほど詳しくない人でも、自分のコンテンツを簡単に世の中に届けることができるようになりました。
また、通信教育や動画でのオンラインレッスン等が充実し、動画制作やライティング技術などの「伝えるための技術」を学ぶコストもかなり低くなってきています。
「伝える方法」はいくらでも利用できる時代だからこそ、伝える「内容」がますます重要になっています。コンテンツのある人は無名でも本を出せるし、コンテンツのない人はいくら技術を学んでも、最終的にはコンテンツのある人に頼らざるを得ません。まさに、「コンテンツのある者だけが生き残れる時代」が現代なのです。
完全オリジナルかどうかより共有できる概念かが重要
「じゃあ、他の人が思いつかないような、世界に一つだけのオリジナルコンテンツを作らなきゃいけないの?」という疑問が湧きますが、実はそうではありません。今の世の中、まったく新しい概念なんてそうそうないですし、一見新しく見えるアイデアも、既存のものの組み合わせでできていることがほとんどです。
「他者に自分のアイデアを理解してもらおう」と一生懸命になる人は、この落とし穴にハマっているのかもしれません。人は何かを理解するとき、すでにある枠組みに当てはめなければなかなか理解が難しいものです。
あなたの個人的な世界にだけあるものをどれだけ一生懸命説明したとしても、共有できる部分がなければ、理解されることはないのです(理解してもらえなくていい、という場合ももちろんあります。たとえば「芸術」にとっては、人と共有できるかできないかはさほど重要な問題ではないのではないでしょうか)。
そう、人に「理解してもらおう」とするのではなく、人と「共有しよう」という意識の方が大事なのだと、私は考えています。
共有できるアイデアは勝手に広がる
実は、多くの人と共有できる部分を持ち合わせたアイデアというのは、多くを説明せずとも勝手に広がっていきます。先日、あるクリエイターの方とお会いする機会がありました。
メッセージを込めてある作品を作ったところ、それに共鳴する人がたくさん集まり、さらには集まった人の中から、その作品を広めていこうとする活動が自然と始まり、ついには作者自身も思っていなかったような意味がどんどん加わっていったといいます。おそらくその作品には、多くの人に共有される概念が含まれていたのでしょう。
いかがでしょうか?「理解してもらおう」と必死になるのをいったんやめて、「人と共有できる接点は何か?」という視点を取り入れてみてはいかがでしょうか。
Open Heart Question
あなたのアイデアは周りの人とどんな接点がありますか?
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