人生には仮説が必要だ。―決められない不安・悩みに振り回されないために

2017.05.03 (水)

 

 

人からの頼み事が断れず、あまり気乗りしなくても引き受けてしまう。

一度決めたはずなのに、人から何か言われると「本当にこれを続けていていいのかな…」と途端に不安になってしまう。

 

そんな悩みはありませんか?

 

 

人の目が気になる”人目気にしいさん”は、自分の判断に自信が持てず、いろんな人の言うことに右往左往してしまうことがあります。

 

そのままだと、同じところをグルグル回ってしまい、いつまでも自分の求めるものが手に入りません。

 

 

どうすれば人の意見に左右されず、自分で決めることができるようになるのでしょうか?

 

 

そのために、まず考えるべきことがあります。

それは、「人生に何を求めるか」。

まずはそこが決まらないことには、他の要素を決めることができません。

 

 

答えの出ない不安や悩みにグルグルしないために

 

私の知り合いで、自営業を始めたばかりの方がいます。

ルーティンで目の前の仕事を片づける毎日。

追われるうちに、仕事が作業のようになっていました。

 

 

ある日、人から「その仕事の仕方では上手くいかない」と言われました。

その方は、その言葉で途端に不安になりました。

 

まだ収益化の仕組みができておらず、作業量は増えても、収入はあまり増えていない。

当初楽しんでやれていたことも、だんだんと楽しくなくなってきた。

時間がとられ、人と会う時間もあまりとれない。

そんな状況だったからです。

 

お金がない、楽しくない、人と会う時間や心の余裕がない。

気が付けば、何のためにやっているのか分からなくなっていました。

 

「このままこれを続けていていいのか…?」

 

自営業を続けるのか、やめるのか。

続けるとしても、やり方をどう変えたらいいのか?

グルグルと考え始めましたが、いっこうに答えが出ません。

その方は、すっかり悩んでいらっしゃいました。

 

 

決められないのも当然です。

実は、この問いに答えるには、ある大事な情報が抜け落ちています。

 

それは、「人生に何を求めているか?」

 

この方は、仕事を通して何を得たいのかが明確になっていません。

お金なのか、時間なのか、人とのつながりなのか。

心の余裕なのか、その仕事に携われることの喜びなのか。

 

いったんそこが明確になると、おのずと他の要素も決まってきます。

 

たとえば、

どんな道筋でそれを達成するのか?

何が必要で、何が不要なのか?

 

先ほどの方は、この指針がはっきりしないまま物事に当たろうとしています。

例えるなら、真っ暗な夜の海を、コンパスも地図も持たずに航海しているようなものです。

しかも、大勢の船長を乗せて。

 

 

 

人の意見に振り回されるのは自分の中にストーリーがないから

 

人生は壮大な実験だとよく言います。

 

実験には仮説が必要です。

 

「こうすれば、求めているものが手に入るはずだ」

まずはそうした仮説を自分の中で立てることが大事です。

 

人に何か言われて右往左往してしまうのは、自分の中にストーリーがないから。

「これをやったらこうなって、こうなって、こうなるから、最終的にはこれが手に入るはずだ」

という仮説です。

 

あくまで仮説ですから、現時点で正しいかどうかは誰にも分かりません。

それでも、自分の中にそうしたストーリーが描けていれば、人から何か言われたときにも自分の判断を下すことができます。

 

「そのやり方では無理だ、もっとこうした方がいい」

それを聞いたうえで、「そうだ!」と思ったら仮説を変更すればいい。

 

「もしかしたらそうかもしれないけど、この時期まではこの仮説を試してみる」

そういう判断もできます。

 

 

また、誰かに気乗りしない頼み事をされたとき。

それを引き受けることが、自分の描くストーリーとどう関係するのか?を考えることができます。

 

もしかしたら意外に関係していることかもしれない。

関係がなくても、やっぱり引き受けるという選択肢もあると思います。

 

大事なのは、自分なりの意図を持って行動を選択しているという感覚を持てるかどうかです。

 

自分で選んでいるという感覚を持つと、嫌々気乗りせずにやっていたときとは気分が全然違います。

 

気分が違うと、見えるものが全然違います。

そうやってまた仮説の精度が上がっていきます。

 

 

 

目の前の目標や悩みだけを見ると間違う

 

コーチングのクライアントさんは、目の前に何か解決したい悩みや達成したい目標があっていらっしゃいます。

 

しかし、私の行うライフコーチングでは、「どうやったら解決or達成できるか?」を一生懸命考えるのではありません。

 

その悩みを解決して、もしくはその目標を達成して、その先に何を求めているのか?

俯瞰して、第三者の目で気づくことをお伝えしながら、クライアントさんの視野を広げてもらいます。

 

これを見ようとしない限り、おかしなことになります。

だって、一生懸命行動した末に得た結果が、実は望んでいたものではなかった可能性だって大いにあるわけです。

 

えらくなろう、お金持ちになろうと思ってがむしゃらに働いた。

確かにえらくなった。お金持ちになった。

でも、家族と過ごす時間が取れなくなった。

 

目標は達成されたのに、満たされない。

 

この場合、そもそもこの人が「えらくなりたい、お金持ちになりたい」と思ったのはなぜだったんでしょうか?

 

実は、えらくなって家族から認めてほしかった。

お金を稼いで家族を安心させたかった。

 

もし本当に求めているものがそれなら、「がむしゃらに働く」よりも「家族と過ごす時間を増やす」ことの方が、その人にとっては良いやり方だったのかもしれません。

 

 

いまや世の中には無限の選択肢があります。

そこから何かを選び取るためには、仮説が必要です。

でも、そもそも求めているものが何なのかが明確になっていなければ、仮説を立てることもできません。

 

いかがでしょうか?

つい人の言うことに右往左往してしまう方は、一度じっくり時間をとって、自分にとって何が大事かを確認した方がいいと思います。

GWですし、ぜひ自分のためにそうした時間を設けてあげてみてくださいね。

もし一人では難しいと感じる方は、ぜひ鶴澤のコーチングを体験してみてください(下記参照)。

 

 

 

◇◆オープンハートクエスチョン◆◇

いま解決したい悩みや達成したい目標の先に、求めているものは何ですか?

 

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オンワードミッション川崎 代表/ライフコーチワールド(R)認定ライフコーチ/人目気にしいさん専門起業コーチ 1989年福岡県生まれ。お茶の水女子大学文教育学部(社会学)卒業後、一部上場の証券会社で営業を経験するも、長時間労働と成績不振で精神的に自分を追いつめ退職。当時の自分を救いたい一心で心理学を勉強するうちにコーチングと出会い、2017年にライフコーチとして起業。現在、スモールビジネス立ち上げ期の自信や覚悟を支えるパーソナルコーチとして活動。半年以上継続したクライアントには、現在全国を回る講演家や経営コンサル等がいる。メディア掲載実績:『PHPスペシャル』2018年4月号・特集「「気にしない」自分になれるヒント」にてインタビュー記事掲載。

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