ついハマりがちな完璧主義の落とし穴を抜け出すコツ
何でも完璧にやらないと気が済まない。
どうしてもできていない部分が気になってしまう。
あなたは、こんな完璧主義的な考え方に振り回されることはありませんか?
人の目が気になる”人目気にしいさん”は、「できない自分」を人に見せるのが苦手です。
そのためか、完璧主義の方がとても多いです。
自分の思い描いたようにできないと、ダメだなあと自分を責めてしまったり。
60%くらいはできることでも、「完璧にできないから」という理由でやる気になれなかったり、やらないままあきらめてしまったり。
完璧主義のまま頑張るのは実に非生産的です。
そこで今日は、完璧主義の落とし穴を抜け出すコツをお伝えします。
つい「できていないところ」を気にして落ち込んでしまうとき、どうすればいいでしょうか?
ポイントは、目的が「完璧にやること」になっていないか?
これを確認してみることです。
たとえば、何かプロジェクトに取り組むとき。
「自分の思い描くようにできなかった」
「自分はなんでいつもこうしっかりできないんだろう」
「ダメだ、ダメだ、ダメだ…」
こんなループにハマってしまうことがあるのではないでしょうか?
このとき、あなたの目的は何でしょう?
プロジェクトを前に進めることですか?
それとも、「完璧な仕事をすること」ですか?
本来、そのプロジェクトを進めることが目的なのであって、「完璧な仕事ができたかどうか」は重要でないはずです。
「完璧な仕事をすること」が目的になってしまうと、それに対する自己評価は次の2択になります。
できたか?できなかったか?
そのため、多少できている部分があっても、完璧にできていない以上それは無いも同然になってしまうのです。
その結果、「何ができて、どんな成果があって、どんな課題があるのか?」といった一番重要な部分が見落とされてしまいます。
完璧主義に関連して、私がとても感銘を受けた言葉があります。
ある記事のインタビューの中で直木賞作家の恩田陸さんが語った内容です。
『演出家の鴻上尚史さんがこう言いました。
完璧を目指して演技をし、ちょっとでも失敗すると「もう駄目だ」と投げ出してしまう役者がいるが、間違っている。
プロというのは、完璧な条件のないときでも、必ず平均点以上の演技をする役者のことだ。
完璧にできないことは辛いけど、その辛さに耐えて投げやりになったりしないのがプロなんだと。』
引用:『恩田陸さん「本屋大賞&直木賞」努力の25年間』(「PRESIDENT Online」最終閲覧2017/5/28)
完璧にできないのは当たり前。むしろ、その辛さにどれだけ耐えて続けられるか。これが重要。
この言葉によって、「完璧にできたかどうか?」を気にすることがいかに意味がないことか。
それは意味がないだけでなく、的外れでさえあるということがよく分かります。
では、完璧主義を和らげるにはどうしたらいいのでしょうか?
そのためには、頭の中の問いかけを変えてください。
「完璧にできたかどうか?」ではなく、「できたことは何か?課題は何か?」と自分に問いかけるようにしてみてください。
ゼロか100かという器ではなく、その中身を見るようにします。
この問い方に変えることで、より現実を正確に把握することができます。
できていることはどんな小さなことでも大丈夫です。まずはできていることを認めることで、前向きなエネルギーが生まれてきます。
いかがでしょうか?
まずは一日の終わりに、この質問でその日の振り返りをしてみてください。
だんだんと、「完璧にできたかどうか?」にこだわらなくなります。
◇◆オープンハートクエスチョン◆◇
できたことは何か?課題は何か?
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