実はあなたも?起業の成功・思いの実現を遅らせる「回りくどいコミュニケーション」の例と改善法

人にどう思われるかを気にしすぎる”人目気にしいさん”。このタイプの方がよく陥りやすいコミュニケーションのクセがあります。それは、「回りくどい表現」を使ってしまうこと。
普段からこれをやっていると、思いを実現するのに時間がかかってしまうこともあります。起業を成功させたいならぜひ意識したいそのポイントとは?
周囲の「忖度」に期待する
先日2017年の流行語大賞が発表され、「インスタ映え」とともに年間大賞に選ばれた「忖度」。実は、人目気にしいさんはこの「忖度」を周りに期待してしまう傾向があります。
たとえば、たまには旦那さんと外食に出かけたいと思ったとき。「外食に行きたい、行こう」とは言いません。「最近家でゴロゴロしてばっかりだよね」とか、「なんか買いたいものあるって言ってなかったっけ?」などと間接的な言葉によって自分の要求に気づいてもらおうとします。
しかし、よほど敏感な人でない限り、奥さんの本当の願いに気づくことはありません。せいぜい「なんでそんなこと言うのかな?」と思われるだけです。
そんな言い方、私はしない!と思いましたか?実は、こういった回りくどい表現のほとんどは本人が無意識のうちに使っていることが多いのです。
気づかずにいると、自分が「こうしたい!」と思っていることがなかなか相手に理解してもらえず、実現までにムダに多くの時間がかかってしまうことがあります。回りくどい表現には、他にもいくつかパターンがありますのでそれを見ていきましょう。
主語を「みんな」にすり替える
個人的な意見であっても、自分自身の考えとして話してしまうとそれを否定されたとき苦しくなってしまいます。
それを避けたいがために、「みんなは~」「世間は~」「一般的には~」「常識的には~」と主語を「みんな」にすり替えて意見を言おうとすることがあります。しかし、みんながそう思っているかどうかは、統計でも取らない限り分からないことがほとんどです。
「私は~だと思う」とシンプルに伝えれば、「あなたはそう思うんだね」と受け入れられるはずだったものが、「世間って誰?」「常識って誰の常識?」「普通って誰が決めたの?」などと無用な反発心を掻き立てかねません。
相手は、世間ではなくあなたの考えが聞きたいのです。「私は~」を主語にした”I(アイ)メッセージ”で話す回数を増やすよう心がけましょう。
前置きが長い
相手に聞きたいことや頼みたいことがあるときに、前置きが非常に長くなってしまうパターンもあります。
たとえば、「いや、本当は私もこうだと思うんだけどね…」「こないだあなたは…だと言っていたじゃない?それで…」「必ずしもそうだとは言い切れないとは思うんだけどさ…」などです。
なぜこれをやってしまうかというと、自分のした質問やお願いが的外れであったり、相手から受け入れてもらえないときに傷つかないよう、前もって必死に逃げ道を作っているのです。
たしかに、クッション言葉といって言い方を和らげるために前置きをするテクニックはあります。しかし、これをやりすぎるとあなたの本当に伝えたいことが見えにくくなってしまいます。「で、何が言いたかったの?」と相手に戸惑いを与えてしまうこともあります。
まずは端的に伝えてみて、詳細は聞き返されたら補足するくらいの気持ちでいた方が伝わりやすいかもしれません。
いかがでしょうか?人目気にしいさんは、自分の言いたいことが伝わらないと「自分の考え方がよくないからだ」と自身の人間性を否定する方向に考えてしまいがちです。
しかし、ただ単に相手はあなたがしてほしいことに気が付いていないだけかもしれません。もしかしたらまだ要求を口にすらしていないのでは?
「私は~だと思う」「私は~がほしい」とストレートかつシンプルに話すだけで、喜んで協力してくれる人がどんどん現れますよ。
Open Heart Question
“あなたは”どう思いますか?
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