自分にウソをついている自分のことを、自分はよく知っている。

2017.04.29 (土)

 

 

「本当はこんな仕事やりたくないのに…」

「本当はもうこの相手とは終わっていると分かっているんだけど…」

「本当は怒っているけど、ヘラヘラ笑ってしまう…」

 

 

あなたはこんな風に、たくさんの「本当は…」を抱えていませんか?

人の目が気になる”人目気にしいさん”は、自分の本当の気持ちを抑えこんで、周りに合わせてしまいがちです。

自分の正直な気持ちを無視してしまいます。

 

 

前回のコラムでは、人生にとって大事なのは「どれだけいきいきしているか」だと書きました。

「義務感や責任感に追われてカサカサな毎日を救う重要ポイント」

 

「自分に正直であること」

実はこれが、「いきいきさ」に大きく関係しています。

 

たとえば、自分にウソをついているとどうなるでしょうか?

 

繕う必要があるので、表情や動作、言葉などがぎこちなくなります。

気乗りしないことをやっているので、良いアイディアもイメージも湧いてきません。

どこかやらされ感、不自然な感じがただよい、いきいきさとは程遠くなります。

 

そして、ウソをついている自分を一番近くで見ているのは自分です。

だから、自分を信じられなくなって、自信がなくなります。

自信がなくなると、ますます正直でいられなくなる、そんなループにハマってしまいます。

 

 

今回は、こうした悪循環を断ち切り、自分に正直でいるためにできることを紹介します。

 

 

自分に正直でいるために最も大事なこと。

それは、「立ち止まる時間を持つ」ことです。

 

 

 

 

「自分の気持ち」はダダをこねる子どもと似ている

 

私は、以前やっていた証券営業の仕事が好きになれませんでした。

 

勉強したり、先輩の話を聞いたり、提案を練ったり、お客様と仲良くなったり。

自分なりには、なんとか好きになろうと努力したつもりでした。

 

でも、

どうしても、好きになれなかった。

どうしても、いつも気が乗らなかった。

やればやるほど自分ではないものになっていく感じがしました。

 

 

でも、その気持ちは無視しました。

証券営業としてデキない自分が受け入れられなくて、見ないフリをしたんです。

 

 

「恵まれている」

「そのうちきっと好きになるし楽しくなる」

「いまは我慢しないと」

「もっと頑張らないと」

 

 

こんな言葉が頭を占めるようになりました。

自分の言葉というよりは、まるで誰かに言い聞かされているような言葉ばかりです。

 

自分の本当の気持ちには、耳を傾けることすらしない。

ダダをこねる子どもを叱る大人のように、厳しく抑えつけ続けました。

 

 

やがて体が思うように動かせなくなりました。

電話をとろうと思っても、受話器に手が伸びなくなりました。

私はうつの仕組みには詳しくありませんが、おそらく心がストライキしたのではと思います。

ダダをこねていた子どもが、とうとうおもちゃ売り場に座り込み、親の腕を引っ張っているような状態でしょうか(笑)。

 

私は幸いにも、そこで仕事を休ませていただくことができました。

休んでいる間、じっくりと自分の気持ちと向き合うことができました。

 

「これからは自分に正直に生きていきたい」

 

これが、私にとって一番大事なものだと気づきました。

 

 

 

多くの大人は立ち止まる機会がない

 

なぜ、私は自分の正直な気持ちに気づくことができたか。

それは、病気による休職によって、半強制的に立ち止まる機会が持てたからだと思います。

 

一方、もし自分でいったん立ち止まることができたなら。

病気にまでなることはなかったんじゃないか。

そうも思いました。

 

おそらく、多くの大人にはなかなか立ち止まる機会がないと思います。

だからこそ、意図的に立ち止まって自分と向き合う時間を作らなければいけないと、強く思いました。

 

そんなことを考えているとき、コーチングと出会いました。

 

コーチングは、大体1~2週間に一度、コーチと話す時間を設けます。

定期的に自分と向き合う時間を持つことのできる仕組みです。

 

これなら、大人が自分に正直でいるために機能すると直感的に腑に落ちました。

それがきっかけで、いまの仕事をやっています。

 

 

 

手軽な「自分と向き合う時間」の作り方

 

コーチをつけて客観的に自分を見られる仕組みを作るのがもちろんオススメです。

 

でも、もっと気軽に立ち止まる時間を作りたければ、私も実践している方法があります。

 

1冊ノートを用意して、毎朝思いつくままにそこに書き込んでいくことです。

 

何を書いてもOK。

グチでも、自分へのヒミツの称賛でも、新しいアイディアでも、絵でもいいんです。

とにかくページを埋める。

 

ノートにもよりますが、私は毎朝大体20分くらいで書きます。

デジタルでも×ではないですが、できれば手書きの方がインスピレーションが湧くのでいいです。

 

これをやると、自分の状態が目で見えるようになり、客観視できます。

 

グチや落ち込みも、自分の中で考えているといつまでもグルグルしてしまいます。

一度外に出してしまえば、状況をいったん冷静に見ることができます。

 

また、「週末こんなことしたい!」といったアイディアも、頭の中で考えているだけだと通り過ぎてしまいます。

紙に落とすと、「ほう、そう思ってるんだ、じゃあいつやろう?」となります。

 

紙に書くと、自分の欲求を無視できなくなってきます。

 

「本当はこんなのは嫌だ」

「本当はこうしたい」

 

毎日そんな言葉が続くと、さすがに何か行動を起こしたくなってくるものです。

そのうちだんだんと、自分に正直に行動できるようになっていきます。

 

 

いかがでしょうか?

ぜひ、自分の気持ちをもっと大事にして、いきいきした毎日を送ってくださいね。

 

 

◇◆オープンハートクエスチョン◆◇

あえて見ないフリをしている気持ちがあるとすれば、何ですか?

 

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オンワードミッション川崎 代表/ライフコーチワールド(R)認定ライフコーチ/人目気にしいさん専門起業コーチ 1989年福岡県生まれ。お茶の水女子大学文教育学部(社会学)卒業後、一部上場の証券会社で営業を経験するも、長時間労働と成績不振で精神的に自分を追いつめ退職。当時の自分を救いたい一心で心理学を勉強するうちにコーチングと出会い、2017年にライフコーチとして起業。現在、スモールビジネス立ち上げ期の自信や覚悟を支えるパーソナルコーチとして活動。半年以上継続したクライアントには、現在全国を回る講演家や経営コンサル等がいる。メディア掲載実績:『PHPスペシャル』2018年4月号・特集「「気にしない」自分になれるヒント」にてインタビュー記事掲載。

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