常に「私が間違い」と感じる人の持つ誤解

2018.03.28 (水)

 

最近の週刊文春による有名人の不倫報道、角界の暴力事件など、世間で物議をかもす話題は少なくありません。不倫報道をきっかけに小室哲也さんが芸能界を引退を発表した際には、それまで文春の報道を楽しんでいた人々も、批判的な意見にまわるといったことが起きました。

 

つい先日は、相撲界の暴力について糾弾していた貴乃花親方の弟子が、暴力事件の加害者側になるということも起こりました。こうしたことから分かるのは、物事はいつも多面的だということです。「不倫報道についての是非」「貴乃花親方の振る舞いについての是非」。

 

世間ではどちらの意見も出ましたが、いったいどちらが正しいのでしょう?おそらく、「どちらもある側面では正しい」と言えるのではないでしょうか。世の中、「絶対的に正しい意見」というのは存在しません。ある物事に対してはいくつもの意見・見方があり、そのすべてが「ある側面では正しい」と言えるのです。

 

あなたはどっち?一つの物事に対する複数の見方

 

 

たとえば、次の二つの見方のうち、あなたの考えはどちらに近いでしょうか?

 

A 話をするときには、いかに感情を込めて話すかが重要だ
B 話をするときには、いかに数字やデータに基づいて話すかが重要だ

 

A 成功するためには、好きではないこともする必要がある
B 好きでもないことを嫌々やっていては、成功できない

 

A 人生で大事なのは安定した生活だ
B 人生で大事なのはリスクをとる冒険心だ

 

いかがですか?どちらが正解ということはないことがよく分かると思います。しかし、人は「自分が正しいはず」と思ってしまうがために、つい自分と違う意見の人を軽蔑したり、自分の意見が正しいことを証明しようとしたりしやすいです。

 

考え方がたくさんあるからこそ主体的に選ぶ

 

 

一方、逆に常に「自分が間違っている」という思いに悩まされる場合もあります。私は、人にどう思われるかを気にしやすい方のコーチをやっています。そういう方の傾向として、「いつも周囲の意見が正しく、自分の意見は間違っているのではないか」と考えます。その結果、自分を我慢して人に合わせすぎてしまったり、自分には価値がないと感じてしまいます。

 

こういう方は、先ほどの「自分が正しいはず」と思ってしまう方と実は同じ誤解をしています。物事には数学のように一つの「正解」が存在し、それが分からない人の価値が低いというものの見方です。

 

しかし、先ほどから見てきたように、物事は常に多面的です。たしかに相手の意見もある意味で正しいですし、同時に自分の意見もある意味では正しいということが往々にしてあるのです。よって、まずは自分の考えに対して、もっと肯定的になりましょう。

 

そして、本当に「価値がある」こととはなんでしょうか。それは、無数にある物事の見方に対して、最終的に自分はどの見方を採用するのかを、自分で選ぶことではないでしょうか。

 

みんなが同意してくれる意見はありませんし、全面的に正しい意見は存在しません。ある意味、「ただ一つの正解」があれば、それを選べばいいのだから楽かもしれません。でも、そうした幻想は捨てましょう。「最終的に自分が採用した見方によって起こる結果の責任は自分で持つ」という態度こそが、自信のなさから抜け出す重要な要因となるはずです。

 

 

Open Heart Question
なかなか人には同意してもらえないけれど、自分の考えでは良いと思っていることはなんですか?

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オンワードミッション川崎 代表/ライフコーチワールド(R)認定ライフコーチ/人目気にしいさん専門起業コーチ 1989年福岡県生まれ。お茶の水女子大学文教育学部(社会学)卒業後、一部上場の証券会社で営業を経験するも、長時間労働と成績不振で精神的に自分を追いつめ退職。当時の自分を救いたい一心で心理学を勉強するうちにコーチングと出会い、2017年にライフコーチとして起業。現在、スモールビジネス立ち上げ期の自信や覚悟を支えるパーソナルコーチとして活動。半年以上継続したクライアントには、現在全国を回る講演家や経営コンサル等がいる。メディア掲載実績:『PHPスペシャル』2018年4月号・特集「「気にしない」自分になれるヒント」にてインタビュー記事掲載。

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